デュラン・れい子著「一度も植民地になったことがない日本」 [本]
アジア・アフリカに位置し「一度も植民地になったことがない」日本が
如何に独特な国であるか。
世界の何処に行ってもなかなか「そう」とは信じて貰えないほど
希有な事である、と言う厳然たる事実。
初めてそんなものの見方の切り口を知った我が身にも衝撃だったが、
著者自身にとっても、その事実への気付きは相当なものだったようだ。
著者は団塊の世代よりやや若い世代に属する。
戦後目覚ましく復興した右肩上がり、押せ押せムード一色の
日本を良く良くご存じの方だ。
そんな中、彼女自身は若くしてスウェーデン人と結婚し、
主に欧州に住みながら、日本にも頻繁に帰国しつつ、
日本女性初のコピーライターとしても活躍し続ける。
次々と国内の賞を獲得。
やがて国際的に認められている英国国際版画「ビエンナーレ賞」まで
手中にし、そのアーチスト的資質までをも披露していく。
まさに「才媛」を体現しているかのような人だ。
その半分日本人、半分ヨーロッパ人である彼女から見た日本。
彼女が見聞きした欧州人の日本への見方。
欧州人と日本人のものの見方の落差。
世界から見た日本。
世界における日本の位置。
日本人が自ら見る自分の国日本。
日本が見る欧州、及びアメリカ。またその逆。
等々が筆者の簡潔明快な筆致で綴られていく。
一読の価値有り。
是非お勧めしたい。
2008-02-05 08:05
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コメント(4)
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私は外国旅行に縁が無いので
物の本でしか外から日本を見るということも
ありません。 神話の時代から営々と築かれた
文化は、大陸に続いてないという事も含め独自の
国民性があると思います。
yesかnoかだけでなくねずみ色の文化も悪くは無いのかも
と近頃思います。
すべての宗教を受け入れている日本には宗教戦争も
無いですしぃ・・・・・・・
でも侵略の歴史はありますけど・・・・・・
一歩上の立場から日本について考える女性コピーライター
素晴らしいですね。
こんな本を読破する向日葵さんも見習わないと^^
by むらさき (2008-02-05 09:55)
いえいえ。^^;
大変平易な読みやすい本でしたよ。
難しい国際情勢などもかみ砕いて解りやすく説明されていて-。
お気が向かれたら読んでみて下さい。
買っても損は無いと思いますが、図書館などでお借りになるのも手かと-。
(図書館で借りてくればお財布も痛みませんし-。^^;)
by 向日葵 (2008-02-07 01:06)
>たねさん、xml_xslさん、一真さん、きぃさん、あら!さん、chuさん、
`nice!`、ありがとうございました。
by 向日葵 (2008-02-07 01:08)
umikoさん、
`nice!`、ありがとうございました。
by 向日葵 (2008-02-11 01:10)